マダラに擬態する巨大ジャノメ
マダラのようで、マダラでない。
タテハのようで、タテハでない。
それが何かと尋ねたら・・・。
えっ、ジャノメ? これがジャノメチョウ‥。
にわかに信じ難い。
なにしろ、デカい。
ダルリサルリモンジャノメ Penthema darlisa 。この写真では大きさが分かりにくいので、少しピンボケだが下の写真をご覧いただきたい。
奥で羽を広げているのは、ナガサキではなくクロアゲハ Papilio protenor と思われる(念のため、当地のクロアゲハは無尾)。右横にいるのはチャイロフタオ Charaxes bernardus。身体が斜めなので分かりずらいが、これもそこそこ大きめの蝶である。これらと比べると想像できるかもしれないが、ダルリサはちょうどツマベニチョウぐらいの大きさがある。
この蝶がジャノメと思えないのには、大きさ以外にもうひとつ理由(わけ)がある。落果や吸水で地面に降りたとき、あるいは樹液に飛来したときに、ジャノメ特有のクルッ、クルッと身体を回す、あの愛らしい仕草を全く見せない(少なくとも私が見ている前では一度もやらなかった)。
マダラチョウに擬態しているのに、そんなことしたらバレちゃうから我慢してマダラぶりっ子しているのかもしれないが、ではそんなにマダラチョウに似ているかと言うと、実は見かけほどはマダラに似ていない。
だって、そうでしょう。仮にもマダラが地面に吸水に降りることはあっても、落果や樹液に来るところなんて見たことがない。いくら外見だけ装ったって、やってることがこれじゃ違和感しかない。バレバレだよ。
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